私が建築という世界に写真という分野でかかわり始めて13年程になりますが、その中で設計者・施工者・デザイナーといった様々な方との出会いがありました。5年程前にイーホープメディカルセンターの写真撮影で、この会の発起人である大建設計の日下部さんと初めて仕事をさせて頂きました。

イーホープメディカルセンター
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了徳寺大学
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そして一昨年、2005年の冬から今回ご紹介する異業種交流会に参加させていただくことになりました。



異業種交流会をはじめたきっかけ

和知:どのようなきっかけで異業種の人たちで集まろうと思われたのですか。

日下部:背景とすると、我々設計者というのは一人の力では建築する事が出来ず、施工業者さんや職人さんの力はもちろん、それぞれの専門的な人達の意見を聞き、コンサルタント等の技術協力を受けながら、異工種間の調整を図り、建物を作っていく作業を行っています。設計中に関わらず、工事期間中に見直し等が発生した場合、コンサルタントや建材メーカーの方、専門の工事業者さんに相談し、ヒントを頂くことや、モノを創っているときに協力頂くということが現状としてあります。このような関わりをきっかけに、今度こういう商品を開発しようと思っていますといった相談を受けたり、逆にこの様な商品は作れないですかと問い合わせをしたりする場合もあります。

和知:メーカーの既製品について、問題点や課題、ニーズを指摘し、新製品では改善されたという事例をお聞きしたことがありますが。

日下部:そうです。こちらが提案をして改良されていくことが何度もあるのですが、その積み重ねから、メーカーの担当者から新商品の開発前、開発中の段階で意見を求められる機会も増え、商品化されていったものが多くありました。そういった面での、オン・ザ・ジョブに関わらない相談やコミュニケーションを普段から行っています。そういったときにメーカーの方や専門業者の方とやりとりしていると、今ここで足りない技術はあの会社が持っていたな、と思うことがあるのです。このようにして、この分野であればこの人が専門、あの分野であればあの人が専門といったことが自分の中でも整理分類され、ネットワーク化されてきました。ただ、皆さんそれぞれの分野では専門ではあるのですが、専門以外の分野になってしまうと、どうしたらいいのか、尻込みをされてしまうところが結構あって、「では、専門の人を紹介しますので、もし良かったら、一度会われてみて、ざっくばらんにお話してみませんか。」ということをしてみました。

和知:この会が始まる前にもすでにそういったことがあったのですね。

日下部:そうです。私がそれぞれ親しくさせて頂いている方同士を引き合わせるケースが3回あり、私が個別のケースで毎回立ち会うよりも思い切って、日頃お世話になっているメーカーや専門業者の方々が一同に会してディスカッションをして頂ければ、様々な交流が生まれ、何か新しい動きが出てくるのではないかと考えました。

和知:そういったことが3回もあったのですね。

日下部:そうです。

各専門の目からの意見を参考にするという事はさらに前進する可能性がある


和知:そういった、設計者を介して業者さん同士でディスカッションすることは一般的にあることなのですか。

日下部:それはどうなのか分かりません。あまり無いように聞いています。私の場合、メーカーさんや専門業者さんに質問をどんどんと投げかけている結果、その商品や技術のメリットや売りの部分、デメリットや未解決課題といった部分が浮き彫りになります。建築物や製品に関して日常的な疑問や不便に感じているところや解決策などはむしろ、より多くの人の意見を集め、参考にする事で一歩前進する可能性はあると思いますし、各専門の目からの意見を参考にするという事はさらに前進する可能性があると思います。



和知:では、この会では、皆さん初対面ではなくて、何度か会われている方がいらっしゃる訳ですね。

日下部:そうです。3組ほどありますね。

和知:会として発足する前から実績があるのですね。

日下部:幅をドンと広げた感じです。交流会も一昨年前、2005年の秋が第1回目でした。
一昨年前の夏に個別に引き合わせる事が3回あり、その時の核でいらっしゃった方に相談してみたところ、やってみましょうということになったのです。実は、その方も以前にこういった異業種交流会をされていたそうで、その時には、建築という枠ではなく、銀行、商社、弁護士といった全く違う分野の方々で集まられていたそうです。その時思ったのですが、我々がいる建築という世界は広いようで狭い世界です。とりあえず狭い世界で活動を始めて、ある程度固まってくればもう少し枠を広げて活動をしていってもいいのではないかと思っています。

それともう一つの出来事は、イーホープメディカルセンターの設計監理の仕事をしていた時、何度も朝から終電近くまで現場で打合せをしたサッシユメーカーの設計担当の方が、3年後の了コ寺大学の現場で偶然一緒になったのです。その方は3年を経て、転職されて会社が変わったばかりだったのですが、本当に偶然、会社の異なる同じ方と仕事をすることになったのです。また別の方ですが、建材業界内を何度か転職されている方がいらっしゃって、転職される度に、ご挨拶に来られ、いろいろな会社さんでの名刺を私が持っているという、珍しいケースの方もいらっしゃいます。このように、人の出会いはわからないなと感じた出来事が続いています。広いようで狭い業界なのです。

和知さんともイーホープメディカルセンターで竣工写真を撮影して頂き、真冬の深夜の夜景撮影などに対する感謝の気持ちもあり、是非また撮影して頂きたいと思い、了コ寺大学でも撮影を御願いしました。こういったお付き合いも、めぐり合わせということになるかと思います。



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